こんにちは。ゆきです。
今日は、私が大学時代から長く付き合っている「双極性障害」について、
少し詳しくお話ししたいと思います。
この病気と出会ってからもう何年も経ちますが、
私は今でも「双極性障害は私の一部」であり、
まるで“相棒”のような存在だと思っています。
最初の頃は、もちろんつらいことばかりでした。
でも、時間をかけて向き合ううちに、
この病気が教えてくれたことや、
人とのつながりの大切さにも気づくことができました。
この記事では、そんな私の体験を通して、
「双極性障害でも人生はちゃんと続いていく」ことを、
同じように悩んでいる方にお伝えできたらと思っています。
🎓大学時代に訪れた最初のサイン
私が心の不調を感じたのは、大学生の頃でした。
家族には借金があり、仕送りは望めず、
生活費も学費も自分でまかなわなければなりませんでした。
やむを得ず大学を半年休学し、派遣社員として働くことにしました。
派遣先ではクレジットカードの勧誘の仕事。
「年会費が高いカード」や「リボ払い」を勧めて契約を取ると、
上司に褒められるという仕組みでした。
最初のうちは、成果を出すのが嬉しかったです。
でも次第に、胸の奥がざわざわし始めました。
「もし、あのお客さんがリボ払いで困ることになったら、私のせいかもしれない。」
そんな罪悪感が消えなくなり、
気づけば夜は眠れず、日中は息が苦しくなることも増えていきました。
やがて、仕事中に過呼吸を起こして倒れ、
初めて心療内科を受診しました。
診断は「適応障害」。
そのときはまだ、双極性障害とは言われませんでした。
🌧️「適応障害」から「双極性障害」へ
通院を続けていく中で、気分の波が繰り返されるようになりました。
元気いっぱいで何でもできる日もあれば、
何もできず涙ばかり出る日もある。
この波が何度も続いた頃、診断名が「双極性障害」に変わりました。
「えっ、何それ?」と最初はピンときませんでした。
でも、主治医がゆっくり説明してくれて、
「うつ」と「躁」が交互にやってくる病気だと知りました。
今では、もう長くこの病名と付き合っています。
“完治”というよりも、“共に生きる”という感覚です。
💊治療と薬、そして失敗からの学び
現在、私が飲んでいる薬は次の3つです。
- エビリファイ錠 3mg(毎日)
- マイスリー錠 10mg(寝る前)
- メイラックス錠 1mg(不安時に)
これらのおかげで日常生活は安定していますが、
過去にはいろいろな失敗もありました。
一度、薬を飲み続けて症状が落ち着いたとき、
「もう治ったかも!」と思い込み、自己判断で服用をやめてしまったことがありました。
すると、1か月もしないうちに気分が急降下し、
何もできず、涙が止まらなくなりました。
あの経験以来、私は薬をやめるのが怖くなりました。
「飲み続けることも治療の一部なんだ」と、やっと実感した瞬間です。
🤰妊娠中のつらい時期と、家族のすれ違い
妊娠中は、薬を飲めない期間がありました。
ホルモンの変化も重なって、気分の波がこれまで以上に激しくなりました。
感情が爆発し、夫に強く当たってしまうこともありました。
怒りが抑えられず、スマホを投げつけて壊してしまったり、
自分でも「なんでこんなことをしてしまうんだろう」と涙が止まりませんでした。
夫からは「病気のせいにするな」と言われ、
私は「やっぱり性格が悪いんだ」と思い込み、どんどん自分を責めました。
そんなとき、主治医に思い切って話したんです。
すると先生は、こう言ってくれました。
「そんなことないですよ。これは性格の問題ではなく、病気の症状です。
次の診察には、ご主人も一緒に来てください。」
次の通院日、夫も一緒にクリニックへ行き、
先生が丁寧に説明してくれました。
「これは双極性障害の症状です。治療で良くなります。」
その日から、夫の態度が少しずつ変わっていきました。
「薬が効く=病気だったんだ」と理解してくれたのです。
そして、ピルを併用し始めてからは、
本当に不思議なくらい症状が安定しました。
暴力的な感情の波も消え、心が穏やかになりました。
私にとって、これは大きな転機でした。
💼仕事との付き合い方 ― 無理をしない働き方へ
以前は会計事務所で働いていましたが、
体調が不安定で、出勤できない日が増えていきました。
月に5日ほどしか出勤できない時期もあり、
居心地が悪くなって辞めてしまいました。
今は、自由出勤の仕事をしています。
調子が良いときは出勤し、調子が悪いときは家で休む。
自分のペースで働ける環境に変えたことで、
心がずいぶん楽になりました。
「毎日出勤する仕事は私には向いていない」と、
自分で気づけたのも大きなことです。
病気があるからこそ、自分に合った働き方を選ぶようになりました。
💰経済的な支え ― 障害年金の受給
私は障害者手帳は持っていませんが、
障害年金2級を受給しています(1か月あたり約14.7万円)。
「働けているのに年金をもらうのは悪いのでは?」と
最初は少し罪悪感もありました。
でも、主治医に「これは“安心して働くための補助”ですよ」と言われ、
気持ちが軽くなりました。
精神疾患を抱える人にとって、経済的な安心感はとても大きいです。
「もし働けなくなったらどうしよう」という不安を、
少し和らげてくれる存在です。
🌙主治医との信頼関係
通院を続ける中で気づいたのは、
「信頼できる主治医の存在」は、薬と同じくらい大切だということ。
主治医はいつも、「具体的に何に困っているの?」と聞いてくれます。
この質問に答えるために、私は自分でも頭の中を整理します。
「今の私は、何に悩んでいて、どうすれば少し良くなれるのか」
一緒に考えてくれる存在がいることは、本当に心強いです。
🌤️今の私が伝えたいこと
双極性障害という病気は、
「治す」よりも「付き合っていく」ものだと感じています。
波は今もあります。
でも、薬を続け、生活リズムを整え、
無理をしない働き方を選ぶことで、
毎日を穏やかに過ごせるようになりました。
一度離婚してしまった夫とも、
今ではお互いに支え合いながら生活しています。
あのときの苦しみも、今では「生きる知恵」になりました。
🌸まとめ
- 大学生の頃、借金や仕事のストレスがきっかけで心の不調が始まった
- 最初は「適応障害」、のちに「双極性障害」と診断された
- 薬をやめて再発した経験から、服薬の大切さを学んだ
- 妊娠中は薬をやめざるを得ず、感情が暴走して夫と衝突
- 主治医の助けで夫が病気を理解し、関係が改善
- ピルの併用で劇的に症状が安定
- 自由出勤という働き方で、心と体を守りながら働いている
- 障害年金で経済的にも安心できる環境を整えた
双極性障害と聞くと、
「重い病気」「働けない」と思う人も多いかもしれません。
でも、私のように工夫しながら普通に生活している人もいます。
大切なのは、自分を責めないこと。
そして、「今日は頑張れないな」と思ったら、
休む勇気を持つことだと思います。
病気があっても、人生は続きます。
笑って過ごす日も、落ち込む日も、
全部、自分の大切な人生の一部です。
もし、同じように悩んでいる方がいたら、
どうかひとりで抱え込まないでください。
ゆっくり、自分のペースで、生きていきましょう。
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